はちみつ家 > 蜂蜜エッセイ

ミツバチと共に90年――

信州須坂 鈴木養蜂場

はちみつ家

Suzuki Bee Keeping

サイトマップ RSSフィード
〒382-0082 長野県須坂市大字須坂222-3

 

第8回 蜂蜜エッセイ応募作品

蜂蜜の恩恵

吉川愛

 

 蜂蜜無しでは生きていけない。蜂蜜が無いと生活がモロに滞る。何故なら、毎日おやつ時に思いっきりお世話になっているからだ。私のおやつは、蜂蜜をたっぷり垂らした絹ごし豆腐。「プリンや豆花みたいなもんだよ」と人に勧めてもあまり共感されないが、試してくれた人から「悪くない」と評されるこの食べ物は、世界一体に優しいおやつだと個人的に思っている。私はもう10年以上、毎日嬉々としてこの「蜂蜜豆腐」を食していて、風邪を引いたり体調を大きく崩していない秘訣とまで思っている。ポイントは、口当たりなめらかな絹ごし豆腐を使うこと。蜂蜜はスーパーやドラッグストア物でかまわない。だけど、蜂蜜は味と香りのバリエーション豊かな物だから、色々試して自分好みの物を見つけるのも楽しい。私は普段はリーズナブルな物を使用して、何か良いことがあったりした時にはご褒美としてちょっと良い蜂蜜を味わっている。頂き物の高価な蜂蜜を使う時は多幸感に溢れる。うちの冷蔵庫に絹ごし豆腐は切らさないようにしているし、蜂蜜も常時、普段使い3~4種、特別時2種を常備している。ちなみに、底に残った微量の蜂蜜は、豆乳とレモン果汁を入れ振って「ハニーソイレモン」という甘い豆乳ドリンクにして使い切っている。これもとても美味しく、中々良い使い切り案と満足している。「日本蜂蜜が減っているから」、と養蜂を始めた知人もいる。その貴重な蜂蜜をたまに頂くのだが、個性的で薫り高く、有難みが湧いた。豆腐屋さんと養蜂家さんには足を向けて寝られない私だ。大豆と蜜蜂に感謝だ。ところで、私は詩を書くのだが、詩というものにもこの蜂蜜豆腐は相性が良いような気がしている。豆腐の癒やし効果はそのまま詩的ヒーリングだし、蜂蜜の甘さは詩的官能だ。蜂蜜豆腐を食べた後は、筆がよく進む(ような気がする)。この癒やしのおやつを、私は一生側に置くつもりである。気の置けない家族として、善良なパートナーとして。世知辛い世を渡る澄んだ風として。こんなに食べているのだから、いつか豆腐と蜂蜜からお返しがあるかもしれない、と私は密かに期待している。いつかめくるめく絶景を見せてくれるかも…と。それほどまでに私達の絆は深いのである。私の体の数十%は蜂蜜豆腐で出来ている(はず)。何て頼もしい。

 

(完)

 

蜂蜜エッセイ一覧 =>

 

蜂蜜エッセイ

応募要項 =>

 

ニホンミツバチの蜂蜜

はちみつ家メニュー

鈴木養蜂場 はちみつ家/通販・販売サイト

Copyright (C) 2011-2024 Suzuki Bee Keeping All Rights Reserved.